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あるびん・いむのピリ日記

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焼酎BAR「五八」

帰り道にあるので、最近よく寄る店である。身長178センチという長身の、そしてまだ若いママさんが、ひとりで切りもりしている。店の名前の由来は、聞いてもなぜか教えてくれなかった(^^;
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この店のいいところは、こちらから聞かなければ、あまり焼酎の話しはしないところ。ていうか、ママさんはもともと洋酒のバーテンダーだったのだ。だから、あんまり焼酎に対するヘンな入れ込みがない。品揃えはそこそこあるのに、あんまりそれを大仰に言わない。3M(森伊蔵、魔王、村尾)も一応おいているが、表には出していない。
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写真は芥子レンコン¥400(一切れ食べちゃった^^;)だが、つまみは他にくみ上げ湯葉、豚肉の梅肉巻き、さつまあげ、えびシュウマイなど。どれも手造りで心がこもっているが、種類はそれほど多くない。味も飛びぬけて美味しい・・・というわけでもない。では、なぜ、この店に通うことにしたか・・・というと、店主が焼酎に対するウンチクを垂れないのだ。たいていの焼酎専門店では、コレを聞かされる。自分がいかに苦労して、蔵元と仲良くなったか。いかに定期的に仕入れるように、コネをつけたか。それだけの「幻の酒」をこんな安い値段で出している。これはうちだから出来る良心的な商売だ・・・云々。実は僕は「山猫」が好きなんだが、最近のウンチク店ではどこでも「けっ、ヤマネコなんざぁ、素人の飲む焼酎よ・・・」みたいな顔をしている。「富乃宝山下さい」なんていおうもんなら、あからさまに見下したような表情をする。何を飲もうが、金払ってるんだからこっちの勝手じゃないか。好きに飲ませてくれい!
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ここのママは、そんなことは一切言わない。聞かれれば「あっ、それ香りが強いけれど軽いです」とか、「紫芋で、フルーティーよ」とかは言う。知識が無いのかといえば、割り水をした甕や、黒ヂョカもちゃんとおいてある。だけれど、いつもは屈託無く、自分が以前修行をしていた新宿三丁目の歌謡バーでの出来事なんかをあっけらかんと語って、ケラケラと笑っている。この明るさがいい。写真の焼酎は「超不阿羅王(チョウファラオ)」という。有名なのか無名なのか分からないが、ネーミングだけで置いちゃってる、という気楽さもある。あ、あと梅酒(自家製中心)の品揃えもよくて、これも美味しい。

そういうところがいいんだなぁ。酒なんて、自分の心に句読点を打つように、ほっと一日の心の疲れを休め、家庭に仕事のモヤモヤを持ち込まないために飲むもの。そこでまた薀蓄なんぞ聞かされた日には堪らない。帰りにちょいと引っかかる店は、そんな気楽なところに限る。

そうそう、それからここには日本酒は無い(厳密に言うと一種類だけ置いている)。でも、カクテルとかは逆に頼むと作ってくれる。だから、飲めない女性にはカルーアミルクとか、ピーチツリーティーなんていうのを作ってあげている。決して「女子供の飲む酒!(子供は飲まないか・・・)」なんて気取ったことは言わない。だから、カップル連れも気楽に来る。そういう気遣いもいいものだ。
by cookie_imu | 2005-04-23 00:57 | 各国酒・ごはん