あるびん・いむのピリ日記

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『コックリさん』(分身娑婆)

韓国ホラーの第一人者、アン・ビョンギ監督が、『ボイス(フォン)』、『友引忌(カゥイ)』に続いて放つ、韓国絶叫・ガーリーホラー、第三弾!という鳴り物入りで全国展開されている恐怖映画です。
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この映画を見て初めて、「コックリさん」なる呪術儀式がフランス起源ではあるものの、韓国にとっては純日本産で、70年代に韓国へ輸入されたものだということが分かりました。なんていっても、「プンシンサバプンシンサバ、オイデクダサーイ」っていう日本語交じりの言葉が、ワンセットで招霊の呪文になっているんですから!それを美少女三人が、学校のとある教室で、誰にも秘密で行ったのでした・・・




ここは韓国のとある閉鎖的な寒村にある、イヌァ女子高。そこには、2年7組で、友達から執拗ないじめを受けていた女の子二人が、ソウルから転校してきたばかりのクライメート、ユジン(イ・セウン)に助けを求めていた。ユジンは三人でコックリさんの儀式を行い、霊を招く。しかし、最初はいじめを止めさせる目的で、動物霊を招霊をしたはずなのに、彼女は最も巨大で、もっとも危険な霊を招いてしまったのだった!
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翌朝・・・7組の29番の席には、燃え尽きたゴミ袋を頭からかぶり、焼死した生徒が発見された。彼女の名はヘジ。同級生をいじめていた張本人の一人だった。そして、その翌日もまた同じような死体が学校で発見される。その子もまた、いじめグループの一人だった。しかし、学校の校長や、村の郡長は、むしろそのことより30年前、同じ学校の同じクラス、同じ席で起こった出来事について心配していた。そこにはあまりにもおぞましい記憶として封印されていた-村全体を揺るがした、恐怖の秘密が隠されていたのだ!
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やがて、呪いをかけたことが知られ、皆から学校を追われようとしたユジンをかばったのは、彼女のクラスの美術教師としてソウルから招かれた新任の女教師、イ・ウンジュ(キム・ギュリ)だった。そして、ウンジュを励まし、想いを寄せるクラスの担任、ジェフン(チェ・ソンミン)の協力のもと、美術教室にかくまわれて登校するようになる。しかし、事件は止まらない。そこには、過去にこの村にやってきて、この女子高に在籍した目に障害を持つ少女、インスクとその魔性の魅力を持つ母・チュニ親子の、哀しい隠された物語があったのだった・・・
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・・・というわけで、あらすじを書いてきたんですが、どうです?スチルと一緒に読むと、結構こわいでしょ。ところが、映画を見るとこれがちっともこコワくない(爆)。こうやって文字にしてみて、映画の各場面を思い出すと、かなーり、ゾゾッと背筋が寒くなるんだけれど、ストーリーの流れ的には、まったく恐怖感を覚えないんです(-o-;)。つまり、物語のコンセプトは悪くないんですが、各エピソードが有機的に繋がっていないんですね。それだから、だんだん盛り上がってくるはずの恐怖感が寸断されてしまう・・・。それがこの映画の、ホラー映画としての致命的欠陥である、と私は思いました。
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個々の演技は悪くなかったですよ。『女子高の怪談』からの常連、Kホラー(最近はこう呼ぶらしい^^;)の女王、キム・ギュリは、少し大人の色香を漂わせたしっとりとした風情と、冷酷無比な感じの演技との対称が素晴らしかったです。さすがの貫禄でした。次によかったのは、やはりKホラーのニュー・クイーンの名を欲しいままにしつつあるイ・ユリ。その、障害を持つのに何でも見通せる目でギロリ!と睨まれたときの恐ろしさは、さすがに天下一品でした(^^;)

実質、この映画で主演デビューを飾ったユジン役のイ・ユリ。彼女は「大長今」で、終盤、医女役としてチャングムをいじめるヨリ役として、日本でもおなじみですが、今回はいじめられる役として、また、呪術者としても、その大きな眸を一層、大きくして、クールに、ミステリアスに熱演していました。彼女と、そしてネタばれになるので詳しいことはいえませんが、特別出演していた「ボイス」の幼女・ウン・ソウの上目遣いの「睨み」は、この映画の中でも白眉だったと思います。

・・・とまあ、女優達の演技と、各シークエンスの衝撃度においては前作『ボイス』に勝るとも劣らない出来だと思うんですが、いかんせん、メインストーリーがショボすぎる。これでは、絶叫と睨みを抜いたら、ただのメロドラマになっちゃう、それもかなり出来のよくない・・・。まあ、『ボイス』も話自体は火曜サスペンス劇場と五十歩百歩だったんですが、終局に持ってくるまでの展開と、話の盛り上げ方がうまかった。それに、ウン・ソウの絶叫が、実に効果的に絡んでいた。そういうところがなかったんでがっかりでした。監督は本来、優れたストーリテラーだと思うんですが・・・なにかの編集ミスかなぁ。。。

というわけで、『ボイス』『友引忌』ファンの方、あんまりがっかりしないで次回作に期待しましょう(笑)あっ、マニアックなウン・ソウちゃんファンの方、必見映画です(激爆)

しっかし・・・嫌いだ嫌いだといいながら、僕っていつからこんなにホラーを熱く語る評論家になったんだろう(^^;;
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by cookie_imu | 2005-05-03 13:31 | 韓国映画・新しめ