あるびん・いむのピリ日記

cookieimu.exblog.jp
ブログトップ

全てを託したわけではない

このブログでは、政治的な話題は俎上に上せないことを原則としているのであるが、昨日の選挙結果についてちょっとだけ・・・
c0018642_14285317.jpg

まあ、ご覧の小池百合子氏の勝利に代表されるように、自民党の圧勝に終わったわけで、これはこれで小泉首相の見事な作戦勝ち、という他はない。やはり「郵政民営化」を焦点に、一本に絞り込んだ戦法が奏効したしたのだろうと思う。逆に、民主党はその争点に対して真っ向から勝負を挑まず、「年金・子育て」と、争点を別に設ける戦法に出た。その分かりづらさが「逃げ」ととられ、民主党の壊滅的敗北に繫がったのではないかと思う。逆に、もうだめか・・・と思われた社民党や、趣旨一貫していた共産党はそのはっきりした主張ゆえに、なんとか踏みとどまれた・・・という見方も出来るのではないかと思う。まあ、公明党は堅固な組織票があるから、時勢に左右されることはあまりないであろうが・・・





代表的な二つの新聞、「朝鮮日報」と「中央日報」を見てみたのだが、中央日報が従来と同じ、小泉政権に対する靖国参拝強行の懸念が増大する、などの例を挙げて、小泉政権がより保守化・民族主義化する懸念を表しているのに対して、朝鮮日報の、選挙直後の社説には、そのような形跡はほとんどなかった。むしろ、韓国政界に対する苦言のほうを感じたくらいである。

これは一体どのようなことに起因するのであろうか。近隣諸国の先鋒としての韓国においては、巨大与党、いや、小泉党と化した自民党に対して、当然ながら警戒心は抱きながらも、そのあまりのリヴァイアサンぶりに、しばらくは事態の推移を静観しようというものか。一点突破型で生まれた政権だけに、郵政民営化や、それの延長線上にある政治改革の意欲に対する一定の評価が、憲法改定や対外独自路線に転向するか否かの、線引きをするまでの猶予期間、といった趣なのであろうか。真意の程は今ひとつ分からないが、ある種の小泉風強力パフォーマンスに対するメタロジカルな羨望の意識は見て取れるような気がした。そのことは、いつも与・野党がせめぎ合い、強力なリーダーシップやカリスマ性を発揮しづらいノ・テウ大統領に対する焦燥感が、そうさせるのである・・・ということもできるであろう。

しかし・・・政治が混乱した時に、強力な指導者を望むということは、実に危険なことであることは、歴史が証明している。そもそも「独裁者」(A Dictator)という言葉は、歴史上ではローマのカエサル(シーザー)に与えられた、ディクタトールという言葉が語源ではなかったか。彼こそが共和制ローマを覆し、帝政へと導いた人物であることを、もう一度思いだす必要があるだろう。小泉首相のある種の熱意と改革への頑固なまでの、これもある種の決意は誰しもが感じるところである。しかし、やはり私(たち)は、全てを託したわけではないと思う。いや、むしろ、郵政民営化を達成した後で、もう一度小泉ドクトリンというか、自民党のマニュフェストを提示して、改めて信を問うて欲しいと私は思っている。このまま、数を頼みに増税や、憲法の改定には絶対、流れ込んで欲しくはない。

韓国では、常に北の脅威(本当にまだ脅威と言えるのかは分からないが)に晒されている分、強力なリーダーを求めがちだ。それは理解できないわけではない。しかし、ファシズムは、そういう「強力なリーダーシップ」が生み出すものでもあるのだ。そういったことを良く考えて、自国の優柔な大統領をただ批判するのではなく、むしろ民主主義の健全な成果だ・・・くらいに考えていたほうがいいような気がする。これから、日本の政治がどう動いていくかということにもよるであろうけれど・・・
[PR]
by cookie_imu | 2005-09-12 16:04 | 韓国文化全般