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あるびん・いむのピリ日記

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『APT(アパート)』

あああ、怖がった…!実は封切り日に見ていたのだが、結構怖かったので書こうか迷っていた。なんせ、多少広さこそ違え、事件の起こるのと全く同じタイプのアパートに、今まさに住んでいるのだから…
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主演は『二重スパイ』以来、4年ぶりの映画出演となる元祖“コーリアン・ビューティー”コ・ソヨン。共演は最近も『美しき野獣』の中で印象的なやくざを演じていたカン・ソンジン。監督は『友引忌(カゥイ)』『ボイス(フォン)』『こっくりさん(分身娑婆)』と、日韓でスマッシュ・ヒットを飛ばし続けているホラー映画の名手、アン・ビョンギである。



ホラーはキライだっちゅーの!でも、夏はホラーばっか・・・。『着信アリFINAL』『アラン』と続けて、これでもう三本めだよ・・・トホホ。でも、さすがアン・ビョンギ監督!正統派ホラーとしてはかなりいいできである。何せ、人を怖がらせることが上手い。『アラン』は、いかにも来るぞ・・・と思わせておいて、そのまま何の策もなく?正面から脅すので、ちっとも怖くなかったが、こっちは「脅かすぞ…」と見せておいてすかし、背後からわっ!と脅す・・・といったような感じである。さすがホラーの巨匠、やはり一日の長がある。けれど、サスペンスミステリーとしてはアランの方が上かも知れない。概要をかいつまんで書くと、毎夜9時56分になると向かいのアパートでは凄惨な自殺が起き、それを目撃したセジン(コ・ソヨン)の身辺にも不気味な事件が起きるようになり、それを調査することになった担当刑事(カン・ソンジン)と、ますます事件の謎に巻き込まれていく・・・というものだが・・・。
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ただ…ファンには大変申し訳ないが・・・この際はっきり言わせてもらうが、コ・ソヨンは全然上手くなってないと思った。気合は入っている。だが、気合が完全に空回りしている。『二重スパイ』の痛手?から四年間、一体何を学んできたんだか…やはり美人は顔に頼りすぎるということなのか…等とも思ってしまった。表情の変化が、相変わらず大変乏しいのである。「たられば」は禁物だが、あえて言えば 『ブンボクシン』で名演を見せたキム・へスあたりが演じていたら、かなりの名作になっていたんじゃないかと、大変残念な思いがした。
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カン・ソンジンも悪くはないが、あまりにも強烈な悪役ばかり見つけてきたせいか、知的でクールな謎解き役刑事・・・というのが、私の中ではいまいちしっくり来なかった。ただ、作品自体のクオリティはかなり高く、監督の知名度も高いので、日本でも公開される可能性はあると思う。

最後に・・・ネタばれになるので詳細は伏すが、劇中に「ヒキコモリ」という日本語が出てきた。最初は聞き違いかと思ったが、2回、間違いようのない場面で出てきたのでちょっと驚いた。日韓共通用語として使われているのか、それとも特殊な心理学用語なのか・・・隣のカップルにちょっと確かめてみたかった(^^)

余談。映画が終わる5分前に、映画館のアガシが退出用ドアを開けるために、後ろから音もなくすぅーっと入ってきたときには、文字通り、イスから飛び上がるほど驚いた。ふだんはドカドカ入ってくるくせに・・・周りの観客も縮み上がってたから、アレは絶対、楽しんでやってたに違いない!あれ?もしかして、これもこの映画のオプションかな?(笑)
by cookie_imu | 2006-07-09 00:28 | 韓国映画・新しめ