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あるびん・いむのピリ日記

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ダルビッシュ投手の喫煙報道に思う

去る2/20、日本ハムファイターズでは、キャンプ地の宿舎前にあるパチンコ屋で喫煙していた同チームのルーキー投手、ダルビッシュ有選手を、無期限謹慎処分にする、と発表した。写真は、報道陣の前で謝罪する、島田統括部長と岡本二軍監督である。
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高校の現役時代にも、同様の問題で写真週刊誌にスクープされていた(学校ならびに本人は否定)という疑惑もあったようだし、今回はあまりの無責任さにあきれて、球団も厳しい態度をとった…ということらしい。そのこと自体は当然の処置であると思うし、法律に違反したわけだから、ダルビッシュ投手も自覚を持って、しっかりと反省、謹慎してもらいたいと思う。

だから、今回報道されたことや学校側の「無期停学」という措置にも目くじら立てるつもりは全くないし、彼自身にも女性報道など人気に浮かれていた側面がないわけではないと思うので、きっちり自分のやったことのオトシマエをつければいい、と思っていたわけだ。まあ、卒業式に出られないかもしれない…というのは、一生に一度のことだから、ちょっとかわいそうかな…とは思ってもいたが…。



それは本日発売の「週刊文春」の中吊り広告を見てのことだった。それによると、「イラン人の父も困ったダルビッシュの喫煙事件」云々、という書き方だったと思う。そこで私はすぐ、本屋の店先で記事を確認した。内容は、ダルビッシュ投手が相当反省しているということと、父親がかなり厳しく指導した、という性質のもので、そのこと自体は特に問題となることはないのだが、私が気になるのはなぜ、「イラン人」という言葉をわざわざ、こういうところに出してきたか…である。

普通の人なら、ダルビッシュの父親がイラン人で、日本人の母親とのハーフであることはたいていの人は知っている。そこでなぜ、ことさらその指導におかしなところもないのに、「国名」を持ち出すのか、ということである。父親が「イスラーム国家では水タバコという風習があり、一人前の男なら喫煙は当然」などという理屈を持ち出して反論…とかいうことなら、まだ話はわかる。しかし、文春自身も「家族の指導に誤りはない」と記事自体で認めているのに、である。どうしても、この手の報道のあり方には、一種の外国人に対する煙ったさ…というか、特に中東の人に対する拭いきれない差別意識が見え隠れしているように思えてならないのである。

それに、いくら華やかなプロ野球に身を投じ、半ば公人となったかに見えるダルビッシュ投手であっても、冷静に考えればまだ、未成年である。未成年者に対する報道としては過剰ではなかろうか(だから、球団側も本人に謝罪の同席はさせていない)。ましてや、父親が何人であるか、などは全く関係のない問題である。本人の自覚と反省は十分促したいが、報道の過剰なあり方にも一石を投じておきたいと思う。
by cookie_imu | 2005-02-25 15:25 | 野球その他スポーツ