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あるびん・いむのピリ日記

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편의점(便宜店)、確かに便利ではあるけれど・・・

昨日見ていた『女、チョンヘ』の一シーンで、休日のお昼をコンビニで買った辛ラーメンのカップとパックのキムパプ、同じくパックのチョンガキムチだけで済ませているという場面があった。ラミョンはカップからご丁寧に紙フタを鍋蓋代わりにして(笑)、キムチはパックから手掴みでバリバリ食べている・・・という、およそキム・ジスには似つかわしくないような場面だったので、実際一人暮らしの独身女性が陥りがちな、孤独感と開放感が綯い交ぜになった感じがよく出ているな・・・と感じた。
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それにしても、「便宜店」とはよく言ったものだ。ここに行けば、日常生活品はたいてい手に入る。日韓、微妙な点に違いはあるものの、お弁当、お菓子、雑貨に調味料、文法具から簡単な衣類まで・・・。生鮮品を除けばたいていのものが、24時間時間を問わず手に入る。いにしえ、同様な機能を持っていた(と思われる)「よろずや」は、少なくとも夜間は閉まっていたし、弁当やカップラーメンは売っていなかったから、これが出現した時には本当に便利な店ができたものだ・・・と感動したものだった。
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しかし・・・昨日の夜、たまたまゴマを切らしていた妻が、「黒ゴマを買ってきて」というのですぐ近くのコンビニに出かけた。すると、あたりゴマやごま塩はあっても、肝心の黒ゴマがない。全くないのだ。それどころか、よく見ると味噌、醤油、塩、胡椒・・・といった基本調味料や食品の棚が、異常なほど小さい。「自分で何かを作って食べよう」と考える人にとっては、コンビニは全く不向きな店だったのだ。幸い、近所に自然食品の店があって、日曜の夜なのにまだ開いていたから黒ゴマを手に入れることはできたが、そうでなければ町中のコンビニを駆けずり回っても「黒ゴマ」は手に入らなかっただろう。
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なんだか・・・これって、とても恐ろしいことなんではないか・・・という気がしてならなくなってきた。ハーゲンダッツのアイスは二十四時間手に入るし、ホカホカのおでんもいつも手に入る。だけど、それは「コンビニ会社の考えた商品」であり、「コンビニ会社の考えた企画」なのだ。規格外のものは一切、手に入らない。排除されている。コンビニ会社が作り上げた、独自の価値観と文化・・・。そういうものに、我々は知らずに支配されようとしているのではないだろうか。ゴマ一つで大げさな・・・と思われるかもしれないが、これこそゴマ化す?ことのできない現実なのだと思った次第である。
by cookie_imu | 2005-11-28 18:05 | 韓国文化全般