あるびん・いむのピリ日記
2010-09-19T21:38:33+09:00
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No 韓国伝統音楽, No Life.
Excite Blog
そして演奏会の日
http://cookieimu.exblog.jp/15150207/
2010-09-19T21:38:25+09:00
2010-09-19T21:38:33+09:00
2010-09-19T21:38:33+09:00
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韓国篳篥ピリ(觱篥)New!
真ん中でピリ吹いているのが私で、
テグムが先生、チャングはお弟子さんのセミプロの方・・・
という、楽団の選りすぐりの方で構成された豪華メンバーでした。
そして・・・実際演奏してみて分かったこと。
プロのミュージシャンというものがいかに凄いかということ。
技量の違いがあるのは当然ですが、まずその集中力がすごい!
演奏に向かうとなるともう、「音楽」以外のものが耳に入らなくなる・・・
「ああもう緊張しちゃって俺ダメっす、へへ^^;」なんておちゃらけても、
一切取り合ってもらえず厳しい視線を向けられるだけ・・・
いったん舞台へ出たらそこは勝負の場。誰も助けてはくれない。
自分で自分をコントロールしない限り、何ともならない・・・
これは音楽に限らず舞台芸術なら何でも言えることでしょうが、
あらためてつくづく身に染みて感じました。ああ、演奏家への道は厳しい。。
とはいえ、これで一応デビュー公演は終わりましたので、正式に楽団の
客演主席ピリ奏者(って一人しかいないけど^^;;)となりました。
これからは月イチくらいで仕事もあるみたいです(少ないけどギャラも出ます)
近々またお知らせいたしますので、その折にはぜひ聞きに来てください(^^)
*ちなみに今回の曲目は以下の通りです。
正楽(韓国雅楽)から「慶豊年(キョンプンニョン)」(合奏)
牙筝(アジェン)独奏「風(パラム)」(先生の独奏)
民謡メドレー(恨五百年、アリラン、トラジ、舟歌)(合奏)
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哀悼と感動
http://cookieimu.exblog.jp/15109393/
2010-09-12T14:37:00+09:00
2010-09-12T14:38:53+09:00
2010-09-12T14:37:08+09:00
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言いたいことなど
久しぶりなの投稿なのにのっけから恐縮であるが・・・昨夜はお通夜であった。
大学院の指導教授でもあり、仲人もしてくださった、
著名な能楽研究学者であられる恩師が急逝されたのだ。
そうはいっても御年83歳であられたから急逝、というものでもないが・・・
通夜の席に冬用の喪服スーツで駆けつけ(夏用などない)、
夕刻とはいえ残暑厳しい中、読経の声を聴いていたところ、
「では次に手向けの謡曲を人間国宝、観世流片山幽雪様に謡って頂きます」
というアナウンスがあって汗だくだくの中思わず居住まいを正した。
片山幽雪とはご存知の方はご存じであろうが、京都の、いや日本が誇る
能楽界の至宝、片山九郎右衛門氏の号名である。氏は現存する最後の名人、
とも呼ばれている(これから名人になられる可能性のある方はいるが)
そして手向けられた謡は能「江口」のキリだった。
『思へば假の宿に、心とむなと人をだに、諌めし我なり、これまでなりや歸るとて、即ち普賢菩薩と現れ舟は白象(びゃくぞう)となりつヽ、光と共に白妙の白雲にうち乗りて西の空に行き給ふありがたくぞ覺ゆる、ありがたくこそは覚ゆれ』
昔西行法師が江口の遊女に宿を断られた旧跡に来合わせた僧侶が、夢の中でその遊女の幽霊に会い、最後に彼女は自らが普賢菩薩の化身であったことを明かし、白象に跨って西の空(西方浄土)に消えていく・・・という内容である。
仏教的なな内容であるが、謡曲自体はこの終末部分(キリという)がよく、
能楽関係者で亡くなった方の法要で手向けに謡われることでも有名である。
どうか、御仏に導かれて安らかに極楽往生なさって下さい・・・という趣旨なのであろう。
前説明が長くなったが、やや下世話な話で恐縮だが厳粛な通夜の式ではありながら、
私の関心は幽雪師が一体どのような謡を謡われるのだろうか・・・ということにあった。
亡くなった師匠とは親交がおありだったから、さぞや深い慨嘆の意を情感を込めて
切々と謡われるのではないか・・・と期待したのである。
しかし、その期待はあっさりと裏切られた、いや・・・いい意味で、である。
幽雪師は、実に淡々と、あっさりと謡われた。しかも失礼を顧みずに言えば
「だみ声」ともいうべき難渋なご発声で。私は最初、ややいぶかしげにそれを
聞きながら、次第にその謡の秘める途方もない包摂感、正しく「無感情の中に
全ての感動がある」という能の本質を秘めていることに気付いたのである・・・
エラそうな言い方で恐縮だが、これは私が若いころ憧れ、涙して聞いていた
観世雅雪師やそのご子息で夭折された名人、寿夫師の系譜に紛れもなかった
からである。久々に謡曲を聞いて、心の底から感動する・・・という体験となった。
師匠の急逝は悲しかったが、ある意味(私はクリスチャンだが)安らかに
成仏されたのではないか・・・という安心感は、私の心に平安を齎した。
つくづく・・・真の名人の持つ芸術性、というものは人心をも救済する素晴らしい
ものなのである・・・と再認識した次第である。
先生、お疲れ様でした、どうか安らかにお眠り下さい。
不肖の弟子ですが、これからも私も自分の道で精一杯、生きて参りますから・・]]>
人間の度量(器量)の違い
http://cookieimu.exblog.jp/14439503/
2010-05-23T17:50:17+09:00
2010-05-23T17:50:15+09:00
2010-05-23T17:50:15+09:00
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韓国篳篥ピリ(觱篥)New!
たかだかピリ(韓国篳篥)が上達しないっていう練習スランプくらいで、
「もう、やめちゃおうか」なんて何度目かのクヨクヨ。お見苦しくてすみません・・・
そんなときたまたま、今朝NHKでやっていたサッカーの
日本代表、本田選手の特集を見て・・・・・・
別に金髪○野郎!?だからという訳でなく、それまでなんか傲慢で
自信過剰な感じのする彼の記者会見とかに全く好感が持てなかったんですよ・・・
でもそれは、全てが「世界で勝つため」という至高の目標に向かって
彼が「自分を変える」ために敢えてやっているんだという事が分かって、
逆に感動しました。オランダチームのキャプテンだった時の気配りなんて、
まさに日本人の典型そのもの。だけどそれに甘んじないで、さらに自分を
追い込むために環境も厳しく、英語も通じない(コメも無いだろう)ロシアに行って
自分をさらに磨こうとしてきたとは・・・ホント感服しました。
恐れ入りました・・・って感じです。さすが、トップアスリートは違うなあ。
そんな人と自分を比べるなんておこがましいけれど、でも「なんとか続けてみようかな」
っていう勇気を貰えたような気がしました。継続はまことに力なり、です。
ほんの少しでもいいから、頂点に近づけるように頑張ってみようっと。
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もう何度目の倦怠期?
http://cookieimu.exblog.jp/14434121/
2010-05-22T21:59:00+09:00
2010-05-22T22:00:21+09:00
2010-05-22T21:59:10+09:00
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韓国篳篥ピリ(觱篥)New!
韓国篳篥(ピリ)ですが。
やってもやっても、上手くならない。
ってか、ある技がちょっと出来るようになるとすぐ、
それを上回る技を教えられ、とにかくそれが一回でも
その場で出来るようにならないと許してもらえない。
そんな練習の延々たる繰り返し・・・。
ステップ、っていうか段階を追って上手くなるんだっていう
メソッドも見えてこないし。所詮趣味なんだから、気楽にやればいい、
って思われるかもしれないけど、能を習っていた昔からそういう中途半端が
一番イヤなんだ、こと芸能に関しては。名人上手にならなくって(なれなくって)
構わないから、一応最後までとことん、極めたいんだよな。終着点を知りたい。
もう、全て止めてしまうか、
仕事も何も抛り出してまた留学し、韓国国学院の楽生になるか・・・
その二つに一つを選びたくなってきた。でも家庭もあるから結論は明白。。。
韓国伝統舞踊もいいな。神秘的で。男舞もあるらしい
やりたくなってきた。]]>
合わせない
http://cookieimu.exblog.jp/14338075/
2010-05-08T22:11:00+09:00
2010-05-09T08:55:58+09:00
2010-05-08T22:11:22+09:00
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韓国篳篥ピリ(觱篥)New!
昨日楽団の練習が終わって一杯やっていた時、
楽団長のパククンジョン先生に聞いてみた。
「ピリのヨンフン先生は、難しい吹き方を教えて下さる時、
とにかくいっぺん出来るまで何度でも繰り返すんですよ。
『そこは今の今、急にはできないから家で録音聞いて何度も
練習しますから』って言っても許してくれない。とにかく
一通りできるまで、15分でも20分でもとにかくじっくりと
繰り返し繰り返し練習させるんです・・・どうしてなんでしょう?」と。
クンジョン先生はうーん、と唸ってから、「それはだな・・・
君の基準では教えていない、っていうことだと思うよ。例えば、
レストランに行ってカレーを頼んだとするね。大辛口と中辛があって、
君はでも、その中間の「やや大辛口」が食べたかったとする。でも
レストランではそれは作ってくれない。『ウチのカレーの辛さで
選んでください』って言うだろ?それと同じことだよ」
なんだか分かったような分からないようなお話だったが、何となくは
分かった。要するに教える側にはその人なりの基準があって、今は
この技の壁を乗り越えないと次に進めない・・・となったら習う側の
都合はともかく、とことん教えるのだ・・・ということなのだろう。
ただ・・・問題はその「行きつく先」が見えない、ということだ。
日本の芸事な場合、免状だ、秘伝だ、名取だ・・・といったグレードが
比較的はっきりしている。例えば私が稽古していた能楽では、
幾つもの段階を経て「名人」へと至る、という道筋が比較的はっきりと
していた(無論努力したって名人にはなれない人も多いが)しかし、
韓国の伝統芸能にはそれがない。口伝や秘伝、世阿弥の言う「位取り」
が無いのである。それはそれで家元制度などという、一種の搾取組織を
生み出さない・・・という良い面はあるが、何をどのくらいすれば、
その曲の価値に見合った「荘重かつ重厚な」演奏が出来るようになるのか・・・
が、全く見えてこないのである。あるのはただ、技術的な難易度だけ。
王様の前で吹く「雅楽」も、庶民の中で吹く「民謡」も基本は同じである。
・・・ただ、実は日本の雅楽も同じである。あまりにも秘伝化しすぎた結果、
絶滅の危機に至る直前、唐突に民間に開放されたので家元なども無く、
曲も技術的に難しいのか、長いのか短いのかの区別くらいしかない。
例えば「越殿楽」はよく知られた名曲だが、技術的にはそう簡単ではない。
日本と韓国の「雅楽」がそういう意味では同じようなポジションに置かれて
いる・・・というのはある意味、面白いことではある。偶然に過ぎないのだろうが。
家元制度なんて、百害あって一利くらいしかない・・・と思っていたが、
こと伝承という面ではそうでもない事が分かってきた。これは興味深いことである。]]>
夜桜
http://cookieimu.exblog.jp/14086810/
2010-04-03T11:37:00+09:00
2010-04-03T22:43:47+09:00
2010-04-03T11:37:23+09:00
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旅(散歩・出張含む)
ちょっと暗いですが…お茶の水は湯島聖堂の桜です。
楽団の方たちと練習の帰りに立ち寄りました。
ライトアップしてなくても、それはそれで幽玄ですね…!
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この安さはナニ!?
http://cookieimu.exblog.jp/14077155/
2010-04-01T23:47:00+09:00
2010-04-03T22:44:48+09:00
2010-04-01T23:47:54+09:00
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各国酒・ごはん
これこそ、エイプリルフールに違いないと、
半分マジで思った。安っすいなあ…
でも最近、松屋やすき屋に追い上げられてるから、
かなーり危機感持ってるんだろうな…
兎にも角にも絶対食う!ファンでもあるんで。
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東京スカイツリー
http://cookieimu.exblog.jp/14057711/
2010-03-30T11:43:00+09:00
2010-04-03T22:45:47+09:00
2010-03-30T11:43:40+09:00
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旅(散歩・出張含む)
ちょっと見物に行ってきました(^_^)v
押上で降りたら、もう目の前に凄いタワーが・・・
さすがにデカイです。しかもこれで半分とは!
一昨日、もう東京タワーを越えたんだそうです。
春休みゆえか、たくさんの人出でみんな写真を撮ってました。
ぐるっと一回りして業平橋まで歩きましたが、その威容に圧倒されました!
とっても見応えがありました。ちょっと寒かったんですが(^^;
これから行かれる方は、お花見とセットにされるとよろしいかと思います♪
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ぷち花見散歩
http://cookieimu.exblog.jp/14011641/
2010-03-23T22:08:00+09:00
2010-03-23T22:44:37+09:00
2010-03-23T22:08:27+09:00
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旅(散歩・出張含む)
やっと休みが取れたので、花見としゃれ込みました(^_^)v
場所は千鳥ヶ淵…んー、ですがご覧のようにまだ二分咲き、
って感じですかねぇ。それはそれで風情はあるんですが(^_^;)
それからお昼。結局いつもの「メナムのほとり」で
タイ料理にタイビール。その後本屋をひやかして、
またまたお馴染みの隠れ家カフェ、
「プリマベーラ」でお茶しちゃいましたf^_^;
どうも変わった店とか行けない私です。
最後は映画「シャーロック・ホームズ」で締めたんですが、
その感想はまた後ほど…
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ついにお迎え
http://cookieimu.exblog.jp/13975143/
2010-03-18T20:17:00+09:00
2010-03-21T11:08:12+09:00
2010-03-18T20:17:15+09:00
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韓国文化全般
致しました!コムンゴ姫のお輿入れです。
名前は「善香(선향、ソンヒャン)」と言います。
ソニョン(善英)先生から一字戴いて名付けました。
まだまだお転婆で、ちっとも言うことを聞いてくれませんが、
たまに的確に弾くと魂に響くような深みのある音を奏でてくれます。
彼女の可能性を全て引き出すためにも、精進して頑張りたいと思います♪
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今日の天津麺
http://cookieimu.exblog.jp/13925751/
2010-03-11T23:32:00+09:00
2010-03-11T23:53:21+09:00
2010-03-11T23:32:14+09:00
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各国酒・ごはん
すみません、立て続けに・・・今マイブームなんです(^。^;)
これは渋谷クロスタワービルにある慶家菜っていう
お店のランチです。いや、実はメニューには天津飯
しか載って無かったのを、わがまま言って作ってもらいました(^^;
餡が甘すぎず、カニ玉も表面パリッと中はしっとりで美味しかったっす!
麺はやや硬めですが・・・ここは焼きそばも美味しい、隠れた名店だと思ってます♪
天津麺度★★★(美味しいけどちょっとお高め)]]>
いくら練習しても
http://cookieimu.exblog.jp/13894026/
2010-03-07T20:15:00+09:00
2010-03-07T20:21:19+09:00
2010-03-07T20:15:04+09:00
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韓国篳篥ピリ(觱篥)New!
プロになれるわけではない。
プロとは、それで生活してる人だ。
逆立ちしたって今からは無理だ。
じゃなんで止めないのか?なんで続けてるのか?
それが好きだから。お金に代え難い何かを感じてるから。
(だから先生にレッスンすっぽかされても独りで練習してる)
毎日少しでも前へ進む。自分の進歩の無さ、下手さ加減に
ウンザリしても、泥沼を分け進むように、ほんの少しずつでも
前に進むしかない。趣味と呼ばれたくはない。なぜならそれが、
今の自分の生きて行く源泉なのだから・・・
だけど、ドタキャンは止めてほしい!いい加減!!
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大吹打(대취타)
http://cookieimu.exblog.jp/13881936/
2010-03-06T01:29:00+09:00
2010-03-06T23:03:14+09:00
2010-03-06T01:29:06+09:00
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韓国篳篥ピリ(觱篥)New!
東洋には珍しく、ラッパ(ナパル)と法螺貝(ナガッ)が加わる、
とても勇壮で、しかもオスマントルコ軍楽隊と同系の、アジアっぽい
雰囲気を感じさせる秀逸な行進楽です。で・・・秋にある東京の市で、
朝鮮通信使の再現で楽団が出るから、やってみないか・・・と言われ、
一も二も無くお願いしました。なぜなら、朝鮮ラッパ(ナパル)を
持っているからです。これを本格的に吹ける機会を待ち望んでいました!
やった~!凄く楽しみだなあ・・・]]>
天津麺
http://cookieimu.exblog.jp/13864295/
2010-03-03T21:25:00+09:00
2010-03-03T22:09:36+09:00
2010-03-03T21:25:31+09:00
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各国酒・ごはん
どうってことない、普通の中華ですが…時々猛烈に食べたく なるんです。
父は下町の小さな製本工場を経営しながら、私たち兄弟三人を、
何一つ不自由させないようにしながら、大学も出してくれました。
おかげさまで高校時代まではアルバイト一つしたことも無く・・・
大学に入って初めて、お金の必要性を感じて両親に無心したところ、
「じゃあ、お父さんの工場で働いてみなさい。時給で700円出すから」
と言われ、一も二も無く飛び付きました。30年前の700円は、今の
1,000円以上の価値があったと思います。1日5千円以上になる!しめしめ・・・
夏休み10日も働けば5万円だ。サークルの仲間と思いっきり海に山に行けるぞ!と。
しかし・・・そんな甘い目論見は、バイト初日であっけなく崩れてしまいました。
とにかく、労働が半端ではなくきつかったのです。製本前に裁断された、
その紙束の重いこと!それをさらに裁断機に掛けて製本作業に入るんですが・・・
その50キロ近くあろうかという紙束一つ運べずに、工場の熟練工の方々
からは冷たい目で見られ、全く戦力にならず、あまつさえ紙の山を崩してしまい、
工期にまで迷惑をかける・・・という体たらくでした。なんということでしょう!
あまりのことに、私は何も手に付かずにただ、茫然と立ち尽くすばかりでした。
やがてお昼時になり・・・、何も食べる気にもなれなかった私は、それでも
のろのろと午後に備えてパンと牛乳でも買いに行こうか・・・と席を立った時です。
父が・・・おそらく生まれて初めて!「どうだ・・・飯でも食いに行くか」
と誘ってくれたのです。そうして連れて行かれたのは、工場の近くの、
どうということは無いどこにでもあるような街の中華食堂でした。
父はその店によく行くのか、挨拶をしに来た店主に軽く会釈すると目を細めながら、
「ここはな・・・天津麵が旨いんだ。どうだ、食ってみるか?」と聞きました。
「えっ、テンシン麵?!」もちろんそれが何かは知っていましたが、ラーメンや
チャーシューメン、五目そばくらいまでは食べても、あの黄色い卵のそれは
数えるくらいしか食べたことがなかったのです。
「どうだ・・・食べてみるか。」「・・・うん。」私が黙ってうなずくと、
父は店主に「天津麵ふたつ!一つは大盛りで」と注文してくれました。
やがて運ばれてきた天津麵は・・・画像のような、どこからどう見ても
ふわふわカニ玉の、あの何の変哲もない、少し甘い餡の掛った天津麵でした。
だけど・・・その天津麵の、熱くて、甘くて、ほんの少しカニの味がして
美味しかったこと!思わず私は夢中ですすり込んでいました。
「どうだ、旨いか?」「・・・うん。」「仕事なあ。まあ、無理しないで頑張れよ」
「うん。」「じゃ、俺は先出るぞ。勘定は済ませておくからな」「・・・うん。」
熱かったのは麺だけではなく・・・胸も、目頭も・・・でした。が、
なぜか泣くのは父に・・・父の気持に申し訳ない気がしてまるで夢中で
ずるずると麺を激しくすすり込み、帽子を目深にかぶって工場に戻りました。
・・・永遠とも思える、気の遠くなるような午後の作業が終わって、工場の職人さんは
足早に家に帰って行きました。帽子を取ってぐったりと裁断機の前にへたり込んでいた
私の前に、父が近付いてきました。「ほれ・・・」「・・・?」「今日のバイト代だ」
「えっ・・・でも」「いいから貰え。お前は今日一日、労働者として立派に働いたんだ。
これは、お前の正当な稼ぎだ」そう言って父は私の手に日給を渡したのです。
何も言わず、父の手からお金をひったくるようにもぎ取ると、そのまま便所に
駆け込みました。
工場の隅の薄暗い汲み取り手洗いの中で、私は声を忍んで泣きました。
シャツを噛んで・・・止めどなく、涙がいく筋も幾筋も頬を伝って流れました・・・・・・
あれから・・・もう何年、たったでしょう。私に労働の・・・いえ、働いて
生きることの尊さを黙って教えてくれた父はもういません。
でもこうして、時々無性に天津麵が食べたくなるのです。それも普通の何の変哲もない・・・
当時の味はもうまるで覚えていません。
でも・・・いまでも天津麵を食べると、温かくってなんだか甘しょっぱい、
涙のような味が交じるのです。。。
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楽団定期練習
http://cookieimu.exblog.jp/13837557/
2010-02-28T12:49:00+09:00
2010-02-28T13:29:49+09:00
2010-02-28T12:49:41+09:00
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韓国篳篥ピリ(觱篥)New!
が、ありました。平日の夜行くのは大変だけど、とても勉強になります!
先生はとてもお忙しいお方で、淡路島まで演奏に行かれていたのでギリギリまで
練習があるか分からず気をもみましたが(^^;結果的に練習をして下さる事になり
とても嬉しかったです。その前の日にはピリのレッスンもあって結構自分では
吹けるようになった自信があり、余裕を持って臨んだはずだったんです・・・
やはりセミプロ楽団の方々と練習するというのは甘いものではありませんでした。
練習を始めてすぐにこやかな顔をされてはいましたが「ピリ吹く人、黄(ファン)の音を
テグム(大岑、大横笛)に合わせて」とまず指示を受けました。
黄(ファン)というのは音合わせをするときの基本音なんですが、それを合わせろというのは・・・?
説明をさらに頂いて分かったのですが、要するにピリのピッチが若干、高かった訳です。
篳篥やオーボエなどリード楽器をなさっていらっしゃる方はおわかりでしょうが、
リード(特にダブルリード)楽器はリードの咥え方によってピッチを上下にずらすことが
出来るのです。ですが、それをすると全体のスケールも変えねばならず、かなりの技術が
要求される訳で・・・。私はそれをピリの先生から知識としてはお習いしていましたが、
実際自分でしてみたことはありませんでした。ですが、テグムのような孔幅の決まっている
楽器は理論上、ピッチを変えられる訳もありません。そこで何とか工夫し、今までになく
浅くリードを咥えることで何とか、全体にピッチを合わせることが出来ました。
さらには・・・本来はピリが全体のリード役(打楽器が入らなければ)なんですが、私が
素人であるため(要するにへたっぴいなので)長短(チャンダン、リズムのこと)が上手く
とれず、結局は業を煮やされた?楽団長先生がチャンゴ(杖鼓)を打って下さって、
ようやくどのようなリズムに合わせて吹けばいいかが分かりました。
でも!ですが!自分で孤独に練習しているより何百倍も楽しいし、テグムだけではなく
アジェン(牙筝、弓で弾く韓国独特の琴―画像)や韓国胡弓(奚琴―へグムといいます)
等の弦楽器とも合わせることが出来るというのは夢のようであり、本当に勉強になります。
なんといっても、アジア最古の雅楽の原型を学んでいる・・・という魂の高揚感が、
自分の中に潜んでいる東洋人のDNAを揺さぶってくるのがとても心地よいのです。
まだまだ練習は始まったばかりで、これから数多くの困難が待ち構えていると思いますが、
一生懸命練習して乗り越えて行きたいと思いますp(^^)q]]>
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